基本、新書。

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黒田龍之助著『世界の言語入門』90の言語を一気読み。世界には魅力的なことばが溢れている!

今回紹介する新書

レビュー

世界に存在する90の言語について、一言語につき見開き2ページで自らの経験と知識を綴った一冊。

 

筆者は個々の言語について研究することは大切だと認めつつも、言語と言語を繋ぐ役割の重要性を説いています。日本人はやたらと自らの話す日本語を変な言語だと思いがちです。確かに、表音文字表意文字の両方を用いていたり、外来語を何でもカタカナにしてしまったりと、特徴的な点はたくさんあります。しかし、世界を見渡してみると、決して日本語だけが特殊というわけではありません。90も言語を挙げると、メジャーなものからマイナーなものまで、世の中には様々な言語がたくさんあることに気づきます。しかし、どんなに話者が少ない言語であっても、その価値を平等に認める視点を忘れてはなりません。

 

形式的には新書ですが、エッセイのようにサクサク読めます。